夢に見た光景

昨夜夢に見たのは

懐かしいあの風景。


どこか見知らぬ、春の雨が糸のように静かに降る

森に囲まれた黒い土の広い畑の畝


一生懸命にニンジンを引こうとして

弾みで尻もちをついた幼い兄を弟が笑ってる。


そのうち、ふと弟が

畑の隅の キイチゴの藪の中に

いましも永久の眠りにつこうとしている仔猫を見つける。


差し出された弟の手の中を一瞥し

黙って静かに頭を左右に振る兄と

声を殺して肩を揺らす弟の頬を

糸のような優しい雨が そっと流れ落ちた。







う〜ん・・・・・やっぱり

昨日読んでた本の影響が混ざってるなぁ^^;



【2008/03/22 22:23】 古の記憶 | TRACKBACK(-) | COMMENT(0)
top>>

飛翔

夢を見た
眠れなくて それでも眼を閉じてたら涙が溢れてきて

私は悲しくないのに 私は寂しくないのに


それは 幼い時の川辺 水面に揺れる光 漣の音 笹を吹き渡る風。

それは山の上の 木々の合間に見える赤い花 男の子と取りに行って。

それは古代の村 自分たちの願いばかり訴える村人とそれを守る巫女。

それは古代の野辺 白い鳥になって羽ばたいた恋人。



寂しいって泣いてる。淋しいって叫んでる。

そばにいて、頭を撫でてくれるだけでいいのに。
他には何も望まないのに。
どうしてここには誰もいないの?


それは黒い土の畦 野苺の藪の中 霧雨に打たれて死に行く仔猫。
寒くもなく ひもじくもなく 冷たくも悲しくも 淋しくもなく
一人でじっとうずくまって やわらかな霧雨に溶けてゆく。

ああ・・気持ちいい・・・何もない・・無がこんなにも心地いい。


そして 魂は飛翔したのか?
幾度も転生を繰り返し

またこの寂しい 淋しい世界へと。



【2007/01/22 11:52】 古の記憶 | TRACKBACK(-) | COMMENT(-)
top>>

mizudori

まだ明け初めぬ 早朝の悪夢に飛び起きて

目を閉じて俯く耳へと聴こえてきたのは

ガラス細工を叩くような 澄んだ水鳥の声でした


おまえの名は なんと言うの?






【2007/01/15 11:21】 古の記憶 | TRACKBACK(-) | COMMENT(-)
top>>

遙か

  私はどうして・・こんな物を作っているのだろう?


羽鳥は手を止めて顔を両手で覆った。
指の間から一筋の涙がこぼれ落ちて、
珠の上できらきらと輝いた。



  一世一代の大切な仕事となるはずだった。
  そう、あの日あの人を見るまでは。
  あの人を見、ふさわしい珠を、意匠を選び・・・
  あの人にとっても一生に一度の晴れの儀式の。


  あの人を誰のものにもしたくないと思った。

珠が曇る。巫女である彼女に気付かれぬわけが無い。
羽鳥は身を清めて、無心に手を動かす。
石を削り、磨き、珠を繋ぎ形取る。
歴代巫女の魂の篭った珠は次代の巫女へと受け継がれる。

  せめてあの人を守らなくては。

婚儀の折に新しく想い人の胸元を飾るはずの珠を繋ぎながら
羽鳥は密かに念を込める。











【2006/12/31 12:45】 古の記憶 | TRACKBACK(-) | COMMENT(2)
top>>

その昔・・・

 その人は

     白い鳥になって

                  飛び去った。






【2006/12/04 12:19】 古の記憶 | TRACKBACK(-) | COMMENT(-)
top>>